青木邦眞氏が、2025年ロエベ財団クラフトプライズを受賞
2025.06.04に投稿 • 3 分- ファッション & レザーグッズ

2025年ロエベ財団クラフトプライズは、日本人アーティスト青木邦眞氏の「Realm of Living Things 19」(2024年)に贈られました。彼の無形質なテラコッタ彫刻は、粘土の特性を詩的かつ革新的に探求した点が高い評価を受けました。
30人のファイナリストの中から選ばれた青木邦眞氏は、伝統的な紐作りの技法を用いて素材を生の姿で、未完成な形のまま表現し、建築家のパトリシア・ウルキオラ氏、装飾美術館館長のオリヴィエ・ガベ氏、陶芸家のマグダレン・オドゥンド氏ら専門家たちを納得させました。
2025年の受賞作品は、籠細工から粘土へ、機織りから金属へと、古くから伝わる工芸技術を新しい素材に革新的に転用した作品や、伝統的なモチーフを現代の方向性に合わせて再解釈した作品が並びます。その作品は、儀式的な仕草や、世代を超えて伝統や知識を受け継いでいくことを称え、ある時は気まぐれな感覚を呼び起こし、またある時は手工芸の生の感情を表現しながら、極めて特異な芸術的アプローチに声を与えています。
審査員はまた、再生アルミニウムを使った彫刻作品「TM Bench with Bowl」(2023年)でニフェミ・マーカス=ベロ氏(ナイジェリア)を、銅のザリを使って12世紀のデリーの柱廊の柱を実物大で再現した作品「Monument」(2024年)でスタジオ スマクシ・シン(インド)にもそれぞれ特別賞を授与しました。
最終選考に残った全30名の作品は、2025年6月29日までマドリードのティッセン・ボルネミッサ国立美術館で展示されているほか、オンライン( theroom.loewe.com)でもご覧いただけます。