
倫理とコンプライアンス
LVMHグループとその社員によるすべての行動には、倫理、社会的・環境的責任に対するLVMHグループのコミットメントが反映されています。影響力の範囲内で適用することにコミットしてきた最高峰の基準に従い、当グループは、社員の行動とすべてのステークホルダーの指針となる行動規則と行動原則を定めています。
最上部に統合されたガバナンス
プライバシー&倫理&コンプライアンス部門は、傘下メゾンの同部門担当者から成るネットワークと協働しながら、LVMHの方針やガイドラインの監視者という役割を果たしています。同部門は、汚職・マネーロンダリング対策、個人情報保護、国際的な制裁の遵守、そして人権の擁護に関するLVMHのあらゆる取り組みを調整しています。これらの領域で当グループが成し遂げた進展は、LVMH取締役会の倫理および持続可能な開発委員会に発表されます。
国際基準とグループ内制度に基づくプログラム
LVMHが影響力の範囲内で推進している国際基準に加えて、当グループは、従業員およびパートナーの日常的な行動の指針となる独自のグループ内規則を設けています。
LVMH行動規範
当グループの倫理の基盤であるこの文書は、日々の業務で全員が遵守しなければならない規則を定めています。2024年前半に公表された同行動規範の最新版では、倫理および社会的・環境的責任に対する当グループのコミットメント強化が反映されています。
LVMH執行委員会メンバーは新しい行動規範に署名し、そのコミットメントが傘下メゾンの社長によって推進されます。同規範は、新社員を含め当グループ内で広く普及しており、オンラインの研修モジュールが付随しています。
サプライヤーおよびビジネスパートナー行動規範
同規範では、LVMHのすべてのパートナーに責任あるアプローチを推進しています。当グループのパートナーは、当グループの原則を遵守するとともに、サプライヤーのコンプライアンスを確保する手段を講じるコミットメントが求められます。
腐敗防止憲章
2024年前半に公表された同憲章は、汚職および職権乱用を一切容認しないLVMHの方針を再確認するものです。すべての従業員にこの方針を熟知してもらうこと、そして様々な状況で適用すべき主要な行動指針を定めることを目指しています。
責任あるロビー活動憲章
LVMHは、意思決定プロセスに関わる役人や機関など、該当するステークホルダーとの建設的な対話と協力の精神に基づき、公共の議論に積極的に参加し、その議論が発展することに貢献しています。2024年4月に発行された「責任あるロビー活動憲章」は、当グループが公共の場での議論に参加する際の指針となる重要な原則である、インテグリティ、透明性、正確性を定めています。
行動規範や腐敗防止憲章といったグループ全体にまたがる強固な基準の枠組みを確立したことで、LVMHは倫理とインテグリティが単なる追加の選択肢ではなく、自分たちの行動様式のまさに基盤を形成しているものであることを実証しています。
ロズリーヌ・ビエ=シャルレトン
グループ最高コンプライアンス責任者
1,700
2024年にLVMHグループ全体で受け付けた報告は1,700件を超え、そのうち65%が人事に関するもの
190
当グループ内のコンプライアンス担当者とコンプライアンス オフィサーの人数は190名以上
58,218
2024年にLVMH行動規範に関する新しいeラーニングモジュールを修了した従業員は58,218名
LVMHのアプローチの中核を占める継続的改善
リスクの特定
腐敗対策と人権尊重を中心にリスクマップの策定
リスクの予防
- LVMH行動規範やサプライヤーおよびビジネスパートナー行動規範を通じて、すべての従業員とパートナーに倫理方針を普及- 従業員とサプライヤーに向けた研修と意識喚起の取り組み
コンプライアンス違反の探知
- 実行した取り組みの効果を測るために定期的な検査を実施- 傘下メゾンおよびグループレベルの倫理違反の通報収集システム(LVMHアラートライン)
コンプライアンス違反の是正
- プログラムの継続的な改善を視野に入れた是正措置と行動計画の設定- 当グループの内部規則を遵守しない従業員に対する懲戒処分を課す可能性(解雇につながる処分も含む)
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