人材が活躍できる環境づくり

LVMHでは、良好な職場環境、開かれた社会的対話、従業員への配慮が、長期的な事業活動をはじめ、グループが一丸となって取り組むコミットメントを維持する基盤になっています。すべてのメゾンおよび地域において、グループは全員にとって公正で安全、かつ尊重される労働環境の提供に努めています。

この取り組みは、健康と安全、職場のウェルビーイング、給与の公平性、キャリア開発、従業員の声に耳を傾ける取り組みといった分野に注力したイニシアティブを通じて具現化されています。2025年、従業員の89%が、グループの一員であることを誇りに思うと回答しました。

健康、安全、幸福の向上

LVMHにおいて、健康と安全は、業務の卓越性に不可欠であると考えられています。メゾン全体に予防文化を定着させるため、グループはリスク予防を強化し、組織のあらゆるレベルに安全意識を浸透させることを目的とした共通のロードマップを引き続き展開しています。

5つの主要な柱を基盤にしたアプローチには、リスクの特定、具体的な行動計画、リーダーシップの関与、従業員の意識向上、共通の予防文化の醸成が含まれます。2025年には、全メゾンが安全衛生の優先事項を特定し、専用の行動計画を実施したほか、従業員の80%が応急処置および/または危険予防に関する研修を受講しました。

またグループは、意識向上のイニシアティブ、心理的サポート、心理社会的リスクの予防を通じて、従業員のウェルビーイングとメンタルヘルスの支援に引き続き取り組んでいます。一部メゾンは、コーチングやメンタルヘルス支援サービスから、身体活動の促進やワークライフバランスの向上を図るイニシアティブまで、専用のプログラムを展開しています。

2025年には、グループ全体で衛生・安全対策に4,400万ユーロ以上が投資されました。

公正かつ競争力のある報酬の確保

LVMHは、グループのメティエ、専門知識、および地域的多様性を反映し、公正かつ一貫性があり、競争力のある報酬体系の提供に努めています。報酬ポリシーは、業績、公平性、価値の共有を中核としつつ、社会的保護や従業員支援策も組み込まれています。

2021年以降、グループはフェア・ウェイジ・ネットワーク と共同で策定した給与の公平性のポリシーを導入しており、そこには生活賃金の原則が盛り込まれています。2025年には、全従業員が少なくとも適正な水準の賃金を受け取り、メゾン全体において公正賃金原則の99.97%が満たされました。

価値の共有もまた、引き続きこのアプローチの重要な柱の一つです。フランスでは、従業員の98%が利益配分制度の恩恵を受けており、グループの貯蓄プランへの任意拠出も選択可能です。世界的には、2024年に開始されたLVMHの従業員持株制度が、世界中の13万5,000人以上の従業員を対象に提供されました。

また一部メゾンは、特に住宅、貯蓄プラン、季節従業員への支援、報酬体系の柔軟化などの分野において、各地の事情に合わせたイニシアティブを展開しています。

社会的対話の強化

社会的対話と従業員の声に耳を傾ける取り組みは、LVMHの経営文化の中核をなしています。グループ全体で、従業員の期待をより深く理解し、労働環境の継続的な改善を支援するためのイニシアティブが行われています。

2024年にリニューアルされたLVMHグローバル パルスサーベイは、従業員の声に耳を傾けるためのグループの主要なツールの一つになっています。18か国語で展開された2025年版調査は、エンゲージメント、ウェルビーイング、キャリア開発、職場環境に重点を置いて実施され、全従業員の76%となる世界中の従業員14万5,000人以上から回答を集めました。全体として、回答者の89%が、グループの一員であることを誇りに思うと答えました。

この調査結果を受け、各メゾンでは、マネジメント、社内モビリティー、キャリア機会の透明性、および従業員支援に焦点を当てた行動計画が実施されました。

こうした対話の文化は、リモートワーク、育児、障がい者インクルージョン、介護者への支援、労働時間の調整、および高齢従業員の継続雇用といった分野を網羅する数多くの地域協定にも反映されています。

またグループは、勤続年数に関係なく全従業員が利用できるグローバルな連帯プログラムのLVMH ハート ファンドの拡充も続けています。2021年の設立以来、約1万5,000人が、社会的、心理的、経済的な支援を提供するイニシアティブの恩恵を受けています。